需要予測を誤り、天国から地獄へ~大幸薬品(ビジネスモデルが躓くとき-その6)

新型コロナウイルスは、経済に大きな打撃を与える一方で特需も生み出した。
感染対策のグッズはその代表的なものだろう。
大幸薬品株式会社の製造する空間除菌グッズ「クレベリン」もその一つである。
コロナ禍当初の2 ...
味の素がもつ別の顔~半導体用絶縁材料

「味の素」といえば、言うまでもなく旨味調味料の王様である。
商標というより、一般名詞に近いといえる存在だ。
1908年、東大の池田菊苗博士が昆布だしの旨味成分がグルタミン酸であることを発見したことをきっかけに、二代鈴木 ...
成長株の株価暴落が怖い10-M&A総研ホールディングス

我が国に中小企業の大廃業時代が到来した、と言われている。
コロナ禍、人手不足と人件費の高騰、原材料費や光熱費の上昇など、事業環境の悪化による中小企業の倒産だけが要因ではない。
より深刻なのは、事業が黒字の企業であっても ...
AOKIホールディングスがもつ別の顔~複合カフェ

メンズファッションの「AOKI」といえば、「洋服の青山」と並び、日本を代表する紳士服チェーンだ。
男性ビジネスマンなら、過去に一度は買物したことがある、という人も多いのではないだろうか。
AOKIは全国に498店舗(2 ...
音楽産業のビジネスモデルの変化

筆者の趣味は、オーケストラを聴くことである。
コンサートには年間50回近く足を運ぶし、保有しているCDも5百枚を優に超えると思う。
ただ、若い人のようにスマホや携帯プレーヤーで音楽を聴くことはなく、もっぱら自宅のオーデ ...
成長源は目薬だけじゃない!~ロート製薬

ロート製薬は、今年で創業125周年を迎える老舗企業である。
同社のイメージといえば、ほとんどの人は「目薬の会社」と答えるのではないだろうか?
実際に、国内で市販される目薬の販売金額全体に占める同社のシェアは46%(イン ...
「ゲームは水物」の常識を覆す戦略とは?~カプコン

ゲーム会社は業績の変動が大きいことで知られる。
ゲームソフトの制作には長い時間と労力がかかるが、直接的な製造コストは小さいから、増産することは簡単である。
結果として、新作タイトルが大ヒットすると莫大な利益が入ってくる ...
成長株の株価暴落が怖い9-ベネフィット・ワン

かつて大企業では、社員向けの福利厚生施設として保養所やグラウンドを自社保有しているところが結構あった。
それが1990年代以降の不況長期化の過程で、経営効率化のために次々と消え、現在では自社保有の保養所をもつ企業などは極めて珍 ...
長期にわたり株価が上昇している会社~ジャックス

このシリーズでは、株価が1年以上にわたり上昇を続けている会社を取り上げて、その要因を探っていきたい。
初回は、信販大手の株式会社ジャックスである。
同社は1954年北海道・函館市で創業した前身会社を源流とし、1 ...
続・なぜ、コメダ珈琲店は高収益なのか?

前回の投稿で、カフェチェーン「コメダ珈琲店」を運営する株式会社コメダホールディングス(コメダHD)が、飲食チェーン店の中でずば抜けた高収益企業であることを紹介した。
その要因についてメディアの記事では、コメダはフランチャイ ...