円安が及ぼす影響は趣味の領域まで…

雑記帳

円安が止まる様子はいっこうに見られない。
当サイトでは今年5月に円安の話題を取り上げたが、そのときは1ドル=130円台に突入したときだった。
それが、今では143円前後だ。

加えて、資材、食材、エネルギー資源等の世界的な価格上昇が続き、10月からは様々な分野で値上げが予定されている。
8月の消費者物価指数は前年同月比2.8%と、消費税の影響を除くとほぼ30年ぶりの上昇率だったが、今後はさらに上がりそうだ。

円安の影響は日常品の価格上昇だけではない。

日経新聞電子版9月12日に「円安が一流オーケストラ来日に影 コスト高で激減も」という記事があった。
今秋は、ロンドン交響楽団やパリ管弦楽団など世界トップクラスのオーケストラが複数来日する。
しかし、円安や航空貨物運賃の上昇で招へい費用が大幅にアップしたため、今後は一流オーケストラの来日が激減する可能性がある、というのだ。

オーケストラのコンサートにいくのは、筆者の最も大切な趣味だ。
円安はその楽しみまで制限することになるかもしれない。

自宅で音楽を聴くためのオーディオの世界でも、今年は値上げラッシュが続いている。
以前は、新商品でも時間が経つと値下がりすることが多かったが、今は購入を待っていると逆に値上がりしてしまいかねない。
また、バージョンアップする際に、旧価格からは信じられないほど高価格になることも珍しくない。

急激な円安は日本人の生活から豊かさを奪うことが、顕わになってきた。
もちろん、輸出やインバウンド需要などの面で企業収益にとってはメリットもある。
だが、このまま放置していると、人々の不満が鬱積していき、いつか爆発するかもしれない。

Posted by Uranus